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CSR活動「消えゆく伝統芸能の小道具復元」について寄稿しました

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公益財団法人日本自然保護協会の会報「自然保護」No.568(2018年1・2月号)で、弊社のCSR活動の一つである「消えゆく伝統芸能小道具の復元活動」の取り組みを紹介する機会を頂きました。

今号の特集「天狗の羽団扇」では、伝統芸能と自然風土とのつながりに関し、様々な立場からの取り組みが紹介されています。その中で、弊社北澤が百姓蓑(みの)の復元プロジェクトについて寄稿しました。

このプロジェクトは、能楽や歌舞伎といった伝統芸能の活動を支援する任意団体「伝統芸能の道具ラボ」が中心となり、進めてきた活動です。百姓蓑は歌舞伎の代表的な演目である「仮名手本忠臣蔵」の五段目・六段目の主役「早野勘平」が着る蓑で、歌舞伎の舞台にとって大事な小道具の一つです。その入手が難しくなっており復元に取り組みたいが素材の植物が何かわからないと伝統芸能の道具ラボの田村民子さんから相談を受け、弊社がサポートをすることになりました。

長い間、舞台で使われてきた蓑は擦り切れて素材の同定は非常に困難でしたが、蓑の作り方を伝承保存している「千葉県立房総のむら」の協力を得て、里山に多く生育するチガヤという植物で蓑が編み上げられていることがわかりました。昔の人々はチガヤの葉の中心にある硬い芯を取り除いて、蓑を編み上げていたようです。使い勝手のよい蓑をつくる昔の方々の知恵には本当に脱帽しました。その後、歌舞伎の小道具をとり扱う「藤波小道具株式会社」のスタッフが作成方法を学び、最終的に新しい百姓蓑を編みあげるまでに至りました。

伝統芸能の小道具と里山の植物という、これまでには見えていなかったつながりを、この活動を通して学ばせてもらいました。伝統芸能の世界では、竹や絶滅危惧種の猛禽類の羽など、よい品質の素材を入手することが難しくなっている小道具がまだまだあります。伝統芸能の維持に貢献することが里山保全にもつながれば、これは私たちにとっても非常に大きな喜びです。この活動が里山を守る流れに発展するよう、引き続き関わっていきたいと思います。

 

詳細はぜひ「自然保護」No.568(2018年1・2月号)をご覧ください。

 

百姓蓑と房総のむらで保存されている蓑の比較

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